以前ご紹介したPorsche 993。
オイル漏れ修理のため入庫しました。
お客様も少し落ち着かれたとのことで、 今回あらためて修理のため入庫いたしました。
幸いにもオイル漏れそのものは 深刻な状態ではなく、 程度としては比較的軽度。
しかし写真をご覧いただくと分かる通り、 「漏れが軽度=作業も簡単」 とは限らないのがクルマの整備です。
軽い漏れでも、整備は大がかり。
今回の写真をご覧になって、 「こんなに外すの?」 と驚かれる方も多いのではないでしょうか。
リアまわりは大きく分解され、 普段はほとんど目にすることのない エンジンまわりの姿が露わになっています。
オイル漏れは、 漏れている量だけで 修理の大きさが決まるものではありません。
問題となっている箇所へアクセスするために、 周辺の部品を取り外さなければならない場合もあり、 それによって作業工程は一気に増えていきます。
今回もまさにそのケース。
漏れ自体は軽度ではありますが、 きちんと修理するためには 写真のような状態まで分解して作業を進める必要があります。
空冷ポルシェとオイル漏れ
993をはじめ、 年式を重ねた空冷ポルシェでは、 オイルのにじみや漏れが見られることは 決して珍しいことではありません。
ゴム製のシールやガスケット類は 年月とともに硬化していきますし、 エンジンは始動するたびに 温まり、冷えるというサイクルを繰り返します。
金属やシール類はそのたびに 熱による膨張と収縮を繰り返すため、 長い年月の中では少しずつ状態が変化していきます。
つまり、 「古いクルマだからダメ」 という話ではなく、 その年代のクルマと上手に付き合っていくために必要なメンテナンス という考え方に近いかもしれません。
どこから漏れているのか。
どの程度の量なのか。
走行に影響する可能性があるのか。
そして、 今すぐ修理すべきなのか、 経過を見ながら付き合っていける状態なのか。
その状態を正しく把握して、 必要なタイミングで必要な整備をすることが大切です。
あまり乗らないからこそ、大切に。
こちらの993は、 日常的にどんどん距離を伸ばすようなお車ではありません。
お客様が時々乗られることを楽しみにしながら、 大切に保有されている一台です。
クルマ好きの方なら、 この感覚はよく分かるのではないでしょうか。
毎日乗るわけではない。
けれど、 「今日は乗ろうかな」 とガレージから出す時間を楽しみにしている。
エンジンをかけ、 空冷ポルシェならではの音やフィーリングを味わい、 少し走るだけでも気分が変わる。
そういうクルマは、 単なる移動手段ではなく、 所有することそのものが楽しみ なのだと思います。
993は、今なお特別な911。
Porsche 911の長い歴史の中でも、 Type 993は非常に高い人気を誇る世代です。
クラシック911らしい雰囲気を残しながら、 現代のクルマにもつながる洗練されたスタイリング。
そして何より、 ポルシェ911の歴史における 空冷エンジン時代の最終世代という特別な存在でもあります。
年式を考えれば、 メンテナンスとは切っても切れない関係です。
それでも、 手を入れながら長く乗り続けたいと思わせてくれる。
そこもまた、 993というクルマの魅力なのかもしれません。
間もなく、修理完了です。
今回は写真の通り、 なかなか大がかりな作業となっていますが、 修理もいよいよ終盤です。
また安心して993を楽しんでいただけるよう、 しっかりと仕上げてまいります。
オーナー様、 お待たせしておりますが もう少々だけお待ちください!
次にこの993でお出かけになる日が、 また楽しい一日になるよう、 完成まできっちり進めてまいります。
THE LOT.では、 お車をご購入いただいて終わりではなく、 ご納車後のご相談やメンテナンス、 突然のトラブルについても できる限りサポートさせていただいております。
輸入車や旧車は特に、 「これって大丈夫?」 「修理した方がいい?」 と判断に迷われることも多いと思います。
気になる症状がございましたら、 どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。