次戦の舞台、スポーツランドSUGO。
コースレイアウトをご紹介します。
次戦の Porsche Carrera Cup Japan 2026 第6戦・第7戦 が開催される、 宮城県のスポーツランドSUGO。
今回は、レースやサーキットにあまり詳しくない方にも 次戦の舞台を知っていただけるよう、 コースレイアウトを簡単にご紹介します。
上からコース図を眺めただけでも、 直線とコーナーが複雑に組み合わされ、 ドライバーに休む時間を与えないような レイアウトであることが分かります。
激しいアップダウン、 比較的狭いコース幅、 次々に現れる性格の異なるコーナー。
マシンを正確に動かす技術だけでなく、 コース全体を組み立てる判断力と、 最後まで集中し続ける力が求められる テクニカルサーキットです。
スポーツランドSUGOとは?
スポーツランドSUGOは、 宮城県の豊かな自然に囲まれた 総合モータースポーツ施設です。
四輪レースだけでなく、 二輪レースや各種走行イベントなども開催され、 長年にわたり日本のモータースポーツを 支えてきたサーキットのひとつです。
SUGOの大きな特徴は、 山の地形を生かした アップダウンの激しいレイアウトです。
平面のコース図だけでは分かりにくいのですが、 実際には上り坂と下り坂が連続し、 ドライバーから見える景色も 場所によって大きく変化します。
コーナーの出口が坂の向こう側にあり、 進むべき方向が見えにくい場所もあります。
そのため、 ドライバーは目の前に見えている路面だけではなく、 事前に覚えたコース形状や目印を頼りに マシンを操作しなければなりません。
コース図は、どのように見ればよい?
今回掲載しているコース図では、 紫色で示されている部分が 主にレースで使用されるレーシングコースです。
ホームストレートから1コーナーへ入り、 2コーナー、3コーナー、 ハイポイントコーナー、 レインボーコーナーへと進みます。
その後は、 S字カーブ、 ヘアピンコーナー、 バックストレッチ、 馬の背コーナー、 SPコーナー、 SPアウトコーナーを通過。
最後に西コース側の区間を抜け、 最終コーナーからホームストレートへ戻ってきます。
コース図上では一周がひとつの線に見えますが、 実際にはそれぞれの区間で 求められる運転が大きく異なります。
SUGOの主な区間を見てみましょう
1 ホームストレートから1コーナー
スタート直後に各車が一斉に向かう、 レースで最も混雑しやすい場所のひとつです。
スタートの加速だけでなく、 どの位置からブレーキを踏み、 どのラインで進入するかが重要になります。
複数のマシンが並んで進入する場合には、 接触を避けながら自分の位置を守る 冷静な判断も必要です。
2 2コーナーから3コーナー
1コーナーを抜けた後も、 すぐに次のコーナーが続きます。
一つ目のコーナーだけを速く走ろうとすると、 次のコーナーへの姿勢が崩れてしまうことがあります。
目の前のコーナーだけではなく、 その先まで考えながらマシンを動かす必要があります。
3 ハイポイントコーナー
名前のとおり、 高低差を強く意識する区間のひとつです。
上りや下りでは、 平坦な場所とはタイヤへ掛かる荷重が変わります。
同じ速度、同じステアリング操作であっても、 マシンの動き方が変化するため、 路面の傾斜を理解した操作が必要です。
4 レインボーコーナーからS字カーブ
コーナーが連続し、 マシンの向きを左右へ素早く変えていく区間です。
最初の曲がり方がずれると、 その後のコーナーにも影響が続きます。
ステアリングを無理に大きく切るのではなく、 荷重移動を利用しながら リズムよく抜けることが大切です。
5 ヘアピンコーナー
ヘアピンとは、 ヘアピンのように大きく折り返す 角度のきついコーナーです。
高い速度からしっかり減速し、 マシンの向きを変えた後、 出口へ向けて再び加速します。
ブレーキング、 旋回、 立ち上がり加速という スポーツドライビングの基本が詰まった区間です。
6 バックストレッチ
コース図の下側に伸びる直線区間です。
コーナー出口で上手く加速できれば、 直線全体で高い速度を維持できます。
反対に、 直前のコーナーで少し失速するだけでも、 直線の終わりまで影響が残ります。
直線そのものよりも、 直線へ入る前のコーナーを どれだけ上手く立ち上がるかが重要です。
7 馬の背コーナー
SUGOを代表する難所のひとつとして 名前が挙がることの多い区間です。
高速区間の後に現れるため、 正確なブレーキングと マシンの姿勢づくりが求められます。
突っ込みすぎればコースを外れる危険があり、 慎重になりすぎればタイムを失います。
攻めることと安全に走り切ることの バランスが問われます。
8 SPコーナーとSPアウトコーナー
馬の背コーナーを抜けた後も、 難しいコーナーが連続します。
SPコーナーからSPアウトコーナーにかけては、 一つひとつを独立して走るのではなく、 ひと続きの区間として考える必要があります。
進入時のラインが少しずれるだけでも、 次のコーナー出口でアクセルを踏めるタイミングが 遅れてしまう可能性があります。
9 最終コーナーからホームストレート
一周の締めくくりとなる重要な区間です。
最終コーナーを速く抜ければ、 その後のホームストレートでも 高い速度を伸ばすことができます。
ラップタイムだけでなく、 レース中の追い越しや防御にも影響するため、 最終コーナーの立ち上がりは非常に重要です。
SUGOの難しさは「高低差」
サーキットを詳しくない方が コース図だけを見た場合、 コーナーの数や形に注目されると思います。
しかしSUGOを走るうえで 非常に大きな要素となるのが、 コースの高低差です。
上り坂ではマシンの速度が伸びにくくなり、 下り坂では速度が上がりやすくなります。
また、 坂を上り切る瞬間にはタイヤへ掛かる荷重が抜け、 マシンが不安定になることもあります。
反対に下りながらブレーキを踏む場所では、 平坦な場所よりもマシンを止めることが 難しくなる場合があります。
つまり、 同じように見えるコーナーであっても、 上っているのか、 下っているのかによって、 運転方法がまったく変わるのです。
SUGOでは路面の先が見えない場所もあり、 ドライバーは記憶、感覚、目印、 そして走行データを頼りにマシンを操作します。
コースを知っていることと、 実際に速く走れることは別。
何度も走行を重ね、 身体で覚えていくことが必要になります。
コース幅が狭いと、何が難しい?
富士スピードウェイは、 比較的コース幅が広く、 複数のマシンが並んで走れる区間も多いコースです。
一方のSUGOは、 富士と比べるとコース幅が狭く感じられる場所が多く、 ドライバーが選べるラインも限られます。
コース幅が狭いということは、 少し操作を誤っただけでも、 コースの端や縁石がすぐ近くに迫るということです。
レース中に前のマシンを追い越す場合も、 十分なスペースがあるのかを 瞬時に判断しなければなりません。
無理に進入すれば接触につながり、 慎重になりすぎれば追い越す機会を逃します。
速さだけでなく、 相手の動きや周囲の状況を読む判断力も 大きく試されるコースです。
一つのミスが、その先まで影響する
SUGOは、 コーナーとコーナーの間隔が短い場所が多くあります。
そのため、 一つのコーナーで姿勢を崩すと、 次のコーナーへ正しい位置から 入れなくなることがあります。
そして次のコーナーでさらに遅れ、 その後の直線でも速度が伸びない。
小さなミスが連鎖し、 一周全体のタイムへ 大きく影響する可能性があります。
逆に、 各コーナーを丁寧につなぎ、 マシンの姿勢を安定させることができれば、 一周を通して良いリズムをつくることができます。
ドライバーだけでなく、マシンにも厳しい
激しいアップダウンと コーナーが連続するSUGOでは、 ブレーキやタイヤにも 大きな負荷が掛かります。
強いブレーキングを繰り返せば、 ブレーキは高温になります。
タイヤも左右へ連続して荷重を受け、 路面温度や走り方によって グリップの状態が変化します。
真夏の開催であれば、 気温と路面温度はさらに上昇します。
レース前半だけ速くても、 後半にタイヤやブレーキの状態が悪化すれば 最後までペースを維持できません。
一周の速さだけでなく、 レース全体を見据えた タイヤマネジメントとマシン管理も重要になります。
- 激しいアップダウンへの対応
- 狭いコース幅の中での正確なライン取り
- 連続するコーナーをつなぐリズム
- ブレーキとタイヤの温度管理
- 他車との距離を判断する冷静さ
- 真夏の環境でも集中力を維持する体力
カップカーで走るSUGO
STARRIZE RACINGが使用する Porsche 911 GT3 Cupは、 一般公道を走る911とは異なり、 レースのために設計されたカップカーです。
非常に高いブレーキ性能と コーナリング性能を備える一方で、 ドライバーの操作に対して 非常に正確に反応します。
正しく操作すれば 驚くほど速く走ることができますが、 操作が乱れれば その動きもはっきりと現れます。
高低差が大きく、 コーナーが連続するSUGOでは、 カップカーの性能を引き出す技術とともに、 マシンを暴れさせずに走らせる 丁寧さも求められます。
富士スピードウェイとは まったく性格の異なるサーキットで、 これまで学んできたことをどのように生かし、 新しい課題へ対応していくのか。
ドライバーKiyominにとっても、 チームにとっても、 大きな挑戦となります。
SUGOを一言で表すなら
「速さ、正確さ、判断力、集中力のすべてが試されるコース」 です。
ストレートの最高速度だけではなく、 一つひとつのコーナーを丁寧につなぎ、 マシンの状態を感じ取りながら 一周を組み立てる必要があります。
コース幅が狭く高低差も大きいため、 小さなミスが大きな結果につながる一方、 正確に走れたときの達成感も 非常に大きなサーキットだと思います。
コースウォークでも詳しくご紹介します
レース開催前には、 ドライバーやチームスタッフが 実際にコースを歩いて確認する コースウォークが行われることがあります。
クルマで走ると一瞬で通過してしまう場所も、 自分の足で歩くことで、 路面の傾斜、 コーナーの勾配、 縁石の高さ、 路面の補修跡などを より細かく確認できます。
今回もコースウォークをする機会があれば、 各コーナーの実際の景色や高低差、 ドライバーからどのように見えるのかを 写真とともに改めてご紹介したいと思います。
平面のコース図と 実際の現地の景色を見比べていただくと、 SUGOというサーキットの難しさと面白さを より感じていただけるはずです。
次戦も応援をお願いいたします
岡山大会では2戦連続のAMクラス2位、 富士大会では2戦連続のAMクラス3位。
初参戦ながら、 ここまで出場した4戦すべてで 表彰台へ上がることができました。
しかし、 次の舞台となるSUGOは、 これまでとは異なる難しさを持っています。
短い準備期間の中で コースへの理解を深め、 チーム全員で課題を整理し、 さらなる高みを目指して挑戦します。
カーナンバー#29 Kiyomin、 そしてSTARRIZE RACINGへの 温かいご声援をよろしくお願いいたします。
現地の様子やレースの舞台裏も、 引き続きTHE LOT. NEWSで お届けしてまいります。